未来
川島小鳥さんの『未来ちゃん』は、ページを捲るごとに目頭があつくなる。
彼の写真集をみたのは、『道』『BABY BABY』に続いて三冊目だ。
二ヶ月ほど前に中野のブロードウェイの古本屋さんで購入したのだけれど、手に入ったことに満足して、すこしもみていなかった。
昨日はげしい夕立がきて、映画も二本観終わったところで暇に潰されそうになり、漸く手に取ったそれは、どの写真も生命力にあふれていた。彼女のきている服や住んでいる家やおじいちゃんと思われるお坊さんや色とりどりの四季や自然、そして「未来ちゃん」の目からとんでもないいのちのギラつきをひしひしと感じ取った。
いのちを写し取ってしまう写真に畏れを抱きつつも、それをみることで生きてるということを目に見えるように教えてくれる。救いだ。
このあふれでる涙は、バイトであった嫌なことのせいではなく、未来ちゃんのおかげだとおもいたい。
2018.8